相続したアパートの減価償却


 

相続によりアパートを取得した場合には、相続人は被相続人(死亡された方)の取得価額および未償却残額を引き継ぎます。例えば、

 

①取得年月日:平成4年1月10日

②取得価額:10,000,000円

③耐用年数:22年(償却率0.046)

④平成27年1月の未償却残額:500,000円

⑤相続の開始日:平成27年4月15日

 

であった場合の相続人および被相続人の減価償却費は以下のとおりです。

 

(1)被相続人の減価償却費

 

アパートの未償却残額は500,000円で償却可能限度額である取得価額の95%に達しているため、未償却残額を5年間で1円まで均等償却することになります。また年の中途で死亡した場合は月数按分することとされています。よって減価償却費は以下のとおりです。

 

(500,000円-1円)/5年 × 4/12 = 33,334円

 

相続時の未償却残額は500,000円-33,334円=466,666円となり、相続人はこの価額を引き継ぎます。

 

(2)相続人の減価償却費

 

相続人の減価償却では、被相続人の取得価額である10,000,000円と上記の未償却残額466,666円を引き継ぎます。よって減価償却費は以下のとおりです。

 

10,000,000円× 0.046 × 9/12 = 345,000円

 

未償却残額は、466,666円 - 345,000円 = 121,666円

 

 

尚、被相続人が減価償却を均等償却で行っていたのに比して、相続人は定額法で通常償却を行っているため、 両者の減価償却計算に大きな違いがあります。また死亡月については被相続人および相続人とも月数按分に算入します。