誤りやすい事例6


©新潟県新潟市神田公認会計士・税理士事務所
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誤りやすい事例⑪(団体信用生命保険契約により返済が免除)

 

団体信用生命保険契約に基づき返済が免除される債務

相続財産の価額から差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときにあった債務で確実と認められるものです。

尚、団体信用生命保険契約に基づき返済が免除される住宅ローンは、被相続人の死亡により支払われる保険金によって補てんされることが確実であって、相続人が支払う必要のない債務ですので、相続税の課税価格の計算上、債務として差し引くことはできません。

 

状況

私は、夫の死亡に伴い、夫の財産(土地・建物)を相続しました。自宅である土地・建物は5年前に購入したもので、住宅ローンの残高は相続開始日現在で700万円ありました。なお、住宅ローンの残高は、団体信用生命保険契約により、後日、返済が免除されました。

誤り

申告書の債務の明細に、相続開始日現在の住宅ローン残高700万円を記入しました。

正解

団体信用生命保険契約により返済が免除される住宅ローンは、相続人が支払う必要のない債務ですので、申告書には記入しません。

 

 

誤りやすい事例⑫(被相続人が亡くなる前3年以内の贈与財産)

 

相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた財産

相続などにより財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内に贈与を受けた財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産(贈与のときの価額)を加算します。

被相続人から生前に贈与された財産のうち相続開始前3年以内に贈与されたもので、贈与税の非課税財産に当たらない場合には、贈与税が課されていたかどうかに関係なく加算します。従って、贈与税の基礎控除額(110万円)以下の贈与財産や死亡した年の贈与財産の価額も加算することになります。尚、贈与税が課されている場合には、その人の相続税額からその贈与税額を控除します。

 

状況

私は、父の死亡に伴い財産を相続しましたが、父が亡くなる前年に250万円、前々年に90万円の現金の贈与を父から受けていました。尚、前年に贈与を受けた250万円については、贈与税の申告をしています。

誤り

父が亡くなる前年に贈与を受けた現金250万円を申告書に記入しました。なお、前々年に贈与を受けた現金90万円は、贈与税の基礎控除額(110万円)以下で贈与税の申告が不要だったので、申告書に記入しませんでした。

正解

贈与税の基礎控除額以下の贈与であっても、被相続人(父)が亡くなる前3年以内に財産の贈与を受けている場合には、申告書に記入します。

贈与税が非課税となる財産については、記入する必要はありません。