誤りやすい事例5


©新潟県新潟市神田公認会計士・税理士事務所
©新潟県新潟市神田公認会計士・税理士事務所

 

誤りやすい事例⑨(お墓の購入費用に係る借入金)

 

差し引くことができる債務①

相続財産の価額から差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときにあった債務で確実と認められるものです。差し引くことができる債務には、借入金や未払金などのほか、被相続人が納めなければならなかった税金で、まだ納めていなかったものも含まれます。

尚、被相続人が生前に購入したお墓については、相続税の課税価格に算入されない財産(非課税財産)であることから、その非課税財産の取得に係る未払金(債務)も相続税の課税価格の計算において差し引くことはできません。

 

状況

父は、亡くなる1年前にお墓を300万円で購入していました。尚、お墓の購入に当たっては○○銀行からの借入れにより代金を支払っており、相続開始日現在で200万円の借入金残高があります。

誤り

申告書に相続開始日現在の借入金残高200万円を記入しました。

正解

生前に被相続人が購入したお墓の借入金など相続税の非課税財産に関する債務は、相続税の計算上、債務として差し引くことができません。従って、申告書には記入しません。

 

 

誤りやすい事例⑩(未納の固定資産税・住民税)

 

差し引くことができる債務②

相続財産の価額から差し引くことができる債務は、被相続人が死亡したときにあった債務で確実と認められるものです。差し引くことができる債務には、借入金や未払金などのほか、被相続人が納めなければならなかった税金で、まだ納めていなかったものも含まれます。

尚、相続人の責めに帰すべき事由により納付することとなった延滞税、利子税や加算税については、債務控除の対象とはなりません。

 

状況

私は、夫の死亡に伴い、夫の財産(土地・建物)を相続しました。尚、夫の死亡後、夫が亡くなった年分の固定資産税と住民税の納税通知書の送付がありました。

誤り

相続開始日には、固定資産税と住民税の納税通知書が送付されていませんでしたので、債務控除の対象となる債務には該当しないと考え、申告書には記入しませんでした。

正解

固定資産税と住民税の納税義務は既に成立しているため、相続開始日に納税通知書が送付されていない場合であっても、被相続人(夫)が亡くなられた年分の未納となっている固定資産税や住民税は債務控除の対象となる債務に該当しますので、申告書に記入します。

被相続人の所得税の準確定申告で納付することとなる所得税も債務控除できます。